平成30年3月18日(日)昨年12月から東京国立近代美術館で没後40年を記念して開催されている熊谷守一「生きるよろこび」展覧会に足を運びました。
熊谷守一(1880年〜1977年)は、晩年に描かれた明るい色彩とはっきりしたかたちが特徴の作風で有名です。特に、花や虫、鳥、猫など身近な生きものを描いた作品を目にした方は多いと思います。今回の展覧会は、展示室が作風ごとに区切られていて作風の変化が良く解りました。
初期の作品はセピア色にかすんだアカデミックな作品が多く時代背景を感じ、次第に描き殴ったような荒々しい風景画や裸婦の作品に...そして、作品をはっきりした線で区切り、日本画の様な平塗りの画風に作品が変わっていきました。70年以上に亘る制作活動の中から、どうして晩年の線と面で描き上げる作風に辿り着いたのかは...?ですが、「絵とは何か?」を肌で感じる事ができた様に思います。
一番美しいのは白、何も描かないのがいい!!キャンバスのままが一番!!「へたも絵のうち」上手な人は先がみえている。下手な人は上手な人よりスケールが大きい。仙人と呼ばれた熊谷守一の言葉です。
展覧会の後はのんびと皇居周辺の散策と思いましたが、豊島区にある熊谷守一美術館に足を延ばしたくなりました。
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